ここ数年、電気代がものすごい勢いで高騰していますね。
私の周りでもオール電化の家を建てた人は冬の電気代が月10万を超えてしまうと泣いています。
私たちも以前はオール電化のアパートに住んでいたので、電気代の高騰については頭を悩ませていました。
だからこそ、太陽光パネル付きの建売だった我が家はとても魅力的に映ったものでした。
そう、わが家には約3kWの太陽光パネルが乗っています。
戸建ての平均値としては4~5kWほどらしいので、我が家のパネルは比較的小さな容量です。
購入当時は太陽光パネルが欲しいという気持ちも強かった一方、ホントにこの小さな容量で電気代を賄えるのだろうかという疑問もありました。
最初から付いているとは言え、太陽光パネル代も建売の金額に含まれているので、ちゃんと機能してくれないと意味がありませんからね
昨今の電気代高騰で、私たちと同じように太陽光パネルに興味を持たれている方も多いのではないでしょうか?
しかし、金銭的な面や、屋根の形状の問題で小容量のパネルしか入れられない場合もあるでしょう。
この記事ではわが家の発電データを公開し、約3kWの太陽光パネルがどれくらい発電するのか?そもそも元が取れるのか?について検証します。
わが家の条件
立地
わが家は北海道の北部地方(いわゆる道北地方)に位置しています。
北海道だけあって夏も涼しいので、暑すぎると発電効率が落ちてしまう太陽光パネルの特性をカバーできる一方で、降雪期(11~2月)は発電量がほぼ0になってしまう環境です。
太陽光パネル
わが家の太陽光パネルは京セラ製3.12kWです。
無落雪屋根(平らな屋根)の上に設置されています。
わが家の形状はザ・セキスイハイムな立方体です(笑)
設置方向は南東側でかなり寝かせた状態で設置されているので、午前中の日が昇っていく時間帯に発電しやすくなっています。
蓄電池
わが家には太陽光パネルだけでなく、4kwの蓄電池が設置されていました。
蓄電池があることによって、使いきれないほど発電した電力(いわゆる余剰電力)を蓄電池に貯めて、発電できない時間に使うことができます。
これにより、発電した電気をできるだけ自家消費することができるようになり、買電量の削減につながります。
電気の使い方
小さな子供が一日中いるため、室温は22~24℃程度となるよう空調を設定。
暖房は灯油。冷房と季節の変わり目の暖房はエアコンを使用。
洗濯乾燥機を1日1回使用。
食洗機を1日2回使用。
昼と晩はIHクッキングヒーターで料理。
1日の電気使用量の平均は約15kW。
発電量
年間発電量
私たちは2023年2月の上旬に今のお家に入居し、ようやく1年が経ちました。
表の各数値はわが家に付いているHEMSから取得していますが、変換ロス等があるのか必ずしも、
発電量+買電量-売電量=使用電力量
とはなっていません。
発電量 | 買電量 | 売電量 | 使用電力量 | |
---|---|---|---|---|
1月 | 0 | 455 | 0 | 440 |
2月 | 22 | 400 | 7 | 405 |
3月 | 171 | 373 | 38 | 500 |
4月 | 345 | 220 | 79 | 466 |
5月 | 494 | 239 | 258 | 456 |
6月 | 458 | 223 | 241 | 423 |
7月 | 415 | 239 | 188 | 447 |
8月 | 391 | 226 | 176 | 424 |
9月 | 300 | 187 | 163 | 313 |
10月 | 187 | 324 | 61 | 438 |
11月 | 30 | 407 | 8 | 430 |
12月 | 0 | 490 | 0 | 476 |
合計 | 2813 | 3783 | 1219 | 5218 |
(kWh) |
1年を通して集計してみると使用電力量の半分以上の電力を太陽光パネルが発電しているようです。
約3kwの小容量にしては健闘していると言えるのではないでしょうか?
どうしても夜間や降雪期は太陽光発電ができないので、買電量を0にすることは難しそうですね。
この表から一日の使用電力量を計算すると、
5218kw÷365日=14.29kw≒15kw
元は取れる?
電気料金プラン
わが家は北海道電力の「eタイム3ぷらす」というプランに加入しています。
このプランでは下表のように時間帯によって電気料金の単価が変わります。
時間帯 | 単価(1kWh当たり) | |
---|---|---|
午後時間 | 13~18時 | 50.84円 |
朝晩時間 | 8~13時、 18~22時 | 43.43円 |
夜間時間 | 22~8時 | 26.36円 |
時間帯別電気使用量
わが家の一日当たりの電気使用量は平均で約15kWです。
各時間帯ごとの電気使用量は、
午後時間 | 7.5kWh(50%) |
朝晩時間 | 4.5kWh(30%) |
夜間時間 | 3kWh(20%) |
合計 | 15kWh |
太陽光パネル設置費用
太陽光パネルの設置費用は年々下降傾向にあります。
わが家では最初から太陽光パネルが付いていたため、設置にかかった費用は分かりませんでしたが、調べてみたところ一般的に2022年時点では3kWの太陽光パネルだと80万円が妥当なところのようです。
※新築に設置する場合
売電の買取単価
わが家の買取単価は1kw当たり17円です。
固定価格買取制度(FIT)が始まった当初は40円ほどだった買取単価が今や半分以下となりました。
当時は電気料金単価が買取単価より安かったため、発電した電気を自家消費するより売電したほうがお得でしたが、昨今の電気料金の高騰で、今や深夜時間帯の電気料金よりも買取価格が安くなっています(泣)
これだと、売電するよりも自家消費を出来るだけ増やすほうがお得な使い方となりますね。
検証
太陽光パネルない場合の電気料金-太陽光パネルがある場合の電気料金=太陽光パネルで節約できる電気料金
となりますので、それぞれの電気料金を算出していきます。
※基本料金は太陽光パネルがある場合もない場合も同様にかかってくるため計算していません。
※再生可能エネルギー発電促進賦課金は計算が煩雑になるのと金額への影響が比較的少ないので計算していません。
太陽光パネルがない場合の電気料金
太陽光パネルが無い場合の電気料金は、使用電力量に各時間帯ごとの使用割合と電気料金の単価をかければ出てきますので。
5,218×(0.5×50.84+0.3×43.43+0.2×26.36)=228,136円
太陽光パネルがある場合の電気料金
太陽光発電が可能な期間では電気料金の高い日中はほぼ全て太陽光発電で賄うことができます。
よって、太陽光発電が可能な期間(3~10月)の時間帯別電気使用割合は以下のように設定してみます。
午後時間 | 10% |
朝晩時間 | 40% |
夜間時間 | 50% |
買電量に各時間帯ごとの使用割合と電気料金の単価をかければ買電料金が出てきます。
太陽光発電が可能な期間(3~10月)とできない期間(11~2月)で分けて考えると、
太陽光発電が可能な期間(3~10月)
2,031×(0.1×50.84+0.4×43.43+0.5×26.36)=72,376円
太陽光発電ができない期間(11~2月)
1,752×(0.5×50.84+0.3×43.43+0.2×26.36)=76,599円
合計は、
72,376+76,599=148,975円
ここから売電量×売電単価を差し引けば、売電収入も見込んだ電気料金となりますので、
148,975-(1,219×17)=128,252円
以上より、
太陽光パネルない場合の電気料金-太陽光パネルがある場合の電気料金=太陽光パネルで節約できる電気料金
228,136-128,252=99,884円≒100,000円
結果
以上の計算から、3kWの太陽光パネルで節約できる電気料金は年間約10万円であることが分かりました。
太陽光パネルの設置費が約80万だとすると8年で元が取れることになります。
売電の買取単価が10年ほど前と比べて半減したにも関わらずかなり健闘しているかと思います。
これは恐らく、最近の電気料金高騰と太陽光パネル設置費用の下落、蓄電池の影響が大きいでしょう。
太陽光パネルのパーツの寿命が早いもので10年ほどだと言われていますから、8年で元が取れるなら全然アリだと思います。
正直、私も今回こうして計算してみるまで太陽光パネルで本当に元が取れるのか半信半疑だったので、この結果にはすごく満足です!
再生エネルギー発電促進賦課金を始め、今回の計算は少し大雑把だったかなと思うところもありますが、おおよその数字は出せたのかなと思います。
パネルの容量がもっと大きかったら?
パネルの容量が大きいと設置費用が割安になります。
これは設置にかかる工賃が容量の大小に関して大差ないためです。
では容量が大きいほどお得ではと思われるでしょうが、近年は売電の買取単価が大変安くなっていて自家消費する方が圧倒的にお得なので家庭で使うことができる以上の容量を設置しても、効率が悪くなってしまいます。
よって、自家消費できるだけの容量を設置するのが最も費用対効果があると言えるでしょう。
まとめ
太陽光発電は日照時間や降雪の有無など住んでいる地域によって大きく変わってくるので、今回の結果が誰にでも当てはまるわけではありません。
しかし、丸4か月の間、雪の影響でまともに発電できない地域に住む私たちでもこの結果なので、この位の発電量はほとんどの地域で達成可能でしょう。
太陽光発電の導入をお考えの方で、もし絶対に損をしたくない方は次のような手順で導入していくと良いかと思います。
1.自家消費量を上回らないよう、小容量の太陽光パネルを設置する。
2.数年住んでみて、自家消費量と発電量を確認する。
3.自家消費できる分だけの太陽光パネルを増設する。
ちなみにですが太陽光パネルを検討するなら、一括見積もりサイトの利用がおすすめです。
太陽光パネルの工事は各販売業者により値段が違っていることが多いので、見積もりを複数入手して一番安いところを選ぶもよし、自分が家を建てる時にハウスメーカーに対して値段交渉の材料にするもよしなので、使って損することはありません。
太陽光パネルの一括見積もりが可能なサイトはいくつかありますが、一番のおすすめはこちらのグリエネになります。
グリエネは、
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見積もりを比較することによって、より安い値段で太陽光パネルを設置することができます
こういった一括見積もり請求のサービスは手軽で大変便利なのですが、よくこんな口コミも見られます。
一括見積もりを出したら、営業の電話が殺到して大変な思いをした(泣)
しかし、グリエネならカスタマーサポートとのやり取りを通して、自分に必要な業者だけに絞り込んでもらえるので、余計な対応を最小限にすることができます。
また、太陽光パネルの販売業者の中には、不当に高額な金額を請求してきたり、お金だけもらって施工をしないような悪質な業者もいます。
グリエネでは、厳正な審査により適正な工事・価格を提供できる会社だけを紹介しているので、悪質業者に出会うこともありません。
具体的な審査基準として以下のような内容があるようです。
・工事保険に加入していること
・過去2年間法的処置を受けていないこと
・財務状況が健全であること
太陽光パネルに関する詐欺事件はよく耳にするので、悪質業者を排除する仕組みがあるなら、安心して利用することができます。
✓太陽光パネルを安く設置したい人
✓自分に合った設置方法(設置容量、メーカー)をプロに相談したい人
✓絶対に悪質業者を避けたい人
電気代がバカみたいに高くなってしまった現在、太陽光パネルは光熱費節約の大きな味方です
自分たちの暮らしに見合った容量を賢く選んで、光熱費のストレスから解放されましょう!
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